もっと自然へ、もっと人へ、円形脱毛症とともに
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※※※後で「なぜ、もっと早く病院に行かなかったのか…」と思った。
しかし、当時は私の身体に起きた『異変』を少しも「体調がおかしい」とか「具合が悪い」と私は思わなかった。自分の身体を心配する事が出来なかった。
子供たちの事と、前夫の事件関係の事以外、考える事が出来なくなっていたように思う※※※
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私の身体に起きた『異変』
●眠れなくなった。
なかなか眠くならない。
頭の中は常に覚醒している。
やっと明け方にうとうと………しても
直ぐに目が覚める。
目が覚めると
信じたくない現実に
打ちのめされる。
何度か
「逮捕されたのは間違いだった…。」
という夢をみた………
目が覚めた時の絶望感………
私は…眠るのが怖かった。
●食欲不振。
食べる事が出来なくなった。
食べたいと思わない。
しかし、子供たちの前では
食べない訳には行かないので
無理に口の中へ押し込む。
まったく味がしない。
何を食べても
まるで砂を食べているよう……。
吐きそうになるので
無理矢理、味噌汁で流し込む。
ほとんど噛むことなく
流し込むその「作業」は
3回ほど繰り返すと
胃袋は受け付けなくなる。
●体重減少
食べないのだから
体重はみるみる減ってくる。
痩せた…というより、やつれた。
顔色も悪くなる……生気がない。
肌はガサガサ
髪の毛は抜け落ちて…
円形脱毛症になった。
●夜中に突然の腹痛
夜中、突然お腹が痛くなる。
胃の辺りの不快感は常にあった。
時々起こる…突然の腹痛。
痛みで息が出来なくなる程。
大量の汗を流し…
涙を流し……痛みに耐えた。
朝になると治るので
しばらく病院には行かなかった。
警察署に行き
弁護士事務所に行き
前夫の債務処理……等で
毎日、何処かに行かなくてはならず
病院に行く時間は無かった。
後に病院で検査したら
「十二指腸潰瘍」
と診断された。
●下痢(汚い話ですみません)
酷い便秘症だった私。
事件後は下痢が続いた。
ほとんど食べない…飲まないのに……下痢。
下痢はしばらく続いた。
いつ頃治ったのか
記憶にない。
続きます
円形脱毛症が許されるのは小学生までだよね?
もともと髪をいじる癖はあったのかもしれない。
最初はリビングに居づらくなって、自室に篭るようになってから抜き始めたと思う。自室にはテレビもパソコンもなかったので、暇でなんとなく髪をいじる延長で、なんとなく抜いていたのが、抜かないと落ちつかなくなって、止まらない。
でも、そんなに危機感は持ってなかった。「ダメな癖だなあ〜」ぐらい。
でも、だんだん癖はひどくなって、
ボーっとしてると、いつのまにかいっぱい抜いてしまってて、落ちた髪の毛の量にびっくりしていた。
帽子をかぶってみたり、手袋をしてみたけど効果なし。
なんとなく薄くなってきて、私は分け目を変えて髪を結んで家族にもわからないように隠してた。
でもだんだん隠しきれなくなって、ある日、家族に見つかった。
母に「あれ?10円ハゲ?」と結んだ髪をめくられた時、中から大きなハゲが見つかった。
母は
「何これ?どういうこと?いつから?こんなハゲできてたのよ!何これ?ストレス?円形脱毛症?ずっと隠してたの?」
と、大きな声をあげた。
「大丈夫、ちょっと抜いちゃって、癖になっちゃってさ。」
と、言い訳しながら私は悲しくなって、ポロポロ涙をこぼすと、
父が来た。
父は私の頭を確認すると
「ごめんなー、本当にごめんなー、気がついてやれなくて、お父さん最悪だな、ごめんな、病院行こう。きっと治るから、大丈夫だから!」
と、おいおい男泣きをした。私は父が泣いたところを始めて見た。
思い出すと、この事があってから、父との関係は改善していったと思う。父は必死に調べて、私を大学病院に連れて行った。(病院に行くのも一悶着あったが、父の鬼気迫る感じに私は諦めて車に乗った。)だが、大学病院でも大した治療は出来なかった。
良くなったり悪くなったりを繰り返したが、不思議と私の髪を抜く回数は減っていった。それでも2年ほどは落武者状態だった。
今でも抜く癖はちょっとあって、ストレスかかると抜いてしまいます。さすがに薄くなるほどはやりませんが。